まずは腎機能障害の程度を知ることが大切です。
原疾患(腎臓病をきたした原因の病気)の治療管理が基本であることは言うまでもありません。
しかし、原疾患が何であっても腎機能障害(腎臓の働きが低下する状態)の程度を知って、進行を防ぐことが重要です。
1. 腎機能障害の評価
当初、慢性腎臓病(CKD)のステージ分類が米国で提唱され、その後、蛋白尿の程度を加えた2次元の重症度分類になっていますが、ここでは従来の分類を分かりやすく改変してご説明します。
CKDステージ1:正常腎機能の90%以上
CKDステージ2:60~90%
CKDステージ3:30~60% (ステージ3は、さらに、3a:45~60%と3b:30~45%に細分されています)
CKDステージ4:15~30%
CKDステージ5:15%未満
*尿蛋白の程度がつよいほど、CKDステージの進行速度は速い傾向があります。
*CKDステージ3以降では、かかりつけ医と腎臓専門医が協力して経過をみるのがよいでしょう。
また、ステージ5は、いわゆる末期腎不全で、透析療法や腎臓移植などを考慮しなければならなくなります。
2. CKD外来での治療の3本柱
①血圧の管理 ②貧血の管理 ③リンの管理
3. 栄養指導
当医院は、管理栄養士による栄養指導をおこなっています。予約が必要ですので、ご希望の方は院長にご相談ください。