腎臓病について
腎臓病には、急性と慢性があります。
中でも実に成人の8人に1人は慢性腎臓病(CKD=chronic kidney disease)を抱えているといわれています。
高血圧や糖尿病、メタボ等は生活習慣病として広く認識されていますが、腎臓病も生活習慣が大きな要因です。
腎機能の低下は、時に仕事や人生設計など、患者様本人の人生にも関わる事態に陥る可能性もありますので、進行具合を把握しながら適切な治療を行う必要があります。
下記のような腎臓疾患の疑いがあると言われたり、腎臓専門医への受診を勧められた際はご相談ください。
慢性(急性)腎炎(IgA腎症など)
高血圧症(高血圧性腎硬化症)
糖尿病性腎臓病(DKD)*
ネフローゼ症候群、慢性(急性)腎不全
多発性のう胞腎、痛風(痛風腎)など…
*糖尿病で慢性腎臓病の状態を広く糖尿病性腎臓病(DKD)と称しています(従来の糖尿病性腎症も含まれます)。
腎臓病といえば「透析」とイメージされる方も多いはずです。
腎臓病のステージや進行速度の速さに応じて、治療の選択肢は変わってきますが、
腎臓疾患を患ったからといって直ぐ透析ということではありません。
当院で慢性腎臓病(CKD)と診断されても、かかりつけ医との連携で、
今の生活スタイルに与える影響を最小限にしながら治療を行うことが可能な患者様もいらっしゃいます。
今の身体の状態をできるだけ正確に知り、信頼できる専門医とのパートナーシップを構築することが、
今後の患者様ご自身の人生設計において大切なことであると当院は考えており、治療方針としています。
慢性腎臓病(CKD)では、ステージがかなり進まないと(腎機能の低下)、自覚症状が出ない場合が多く、発見が遅くなります。
実際に、ステージ4以上に進んで症状(むくみ、貧血、かゆみ、食思不振など)が出る場合が多いです。ステージ4でもまだ無症状の方も居ます。
したがって、早期発見の機会は、健康診断や検診で「蛋白尿・血尿(尿検査で蛋白や潜血が陽性になる)」を指摘されたり、血液検査で、腎機能障害「血清クレアチニン値の上昇や推定腎機能(eGFR値)の低下」を指摘される場合がほとんどです。
詳しくは「慢性腎臓外来について」のページをご覧ください。